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2021年6月21日月曜日

玉野出身の女子橋梁デザイナー

 土曜日の深夜NHKテレビをみてびっくり。
えっ、玉野出身で女子橋梁デザイナーがいたなんて全然知りませんでした。インターネットの「東京新聞」より
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岡山県玉野市出身の橋梁デザイナー 大野美代子

横浜ベイブリッジ

横浜ベイブリッジなど多数の橋をデザインし、橋に関する数々の賞を受賞した橋梁(きょうりょう)デザイナー大野美代子さん。一般にはさほど知られないまま逝った不世出のデザイナーだ。大野さんが橋に込めた理念とは。母校の多摩美術大で来月、「後輩」たちが研究展を開く。

◆来月、母校・多摩美大で研究展

 大野美代子さん(1939年 - 2016年)は岡山県玉野市出身。多摩美大でデザインを専攻。1966年、日本貿易振興会(当時)の海外デザイン留学生としてスイスに学ぶ。帰国後、友人とエムアンドエムデザイン事務所を開いた。

在りし日の大野美代子さん(写真撮影:スワミヤ 『BRIDGE』鹿島出版会より)

在りし日の大野美代子さん(写真撮影:スワミヤ 『BRIDGE』鹿島出版会より)

 インテリアデザイナーとして家具や住宅、病院などを手掛けた大野さんの転機は、1977年建設の板橋区・蓮根(はすね)歩道橋のデザインにかかわったこと。首都高速道路公団(当時)の技術者とコラボし、歩道橋の中央にベンチを置き、通路に手すりを設置した。当時としては異例の提案で、土木学会が優秀な橋に贈る田中賞を受賞した。

ベンチが設置され、手すりも備えた板橋区の蓮根歩道橋

ベンチが設置され、手すりも備えた板橋区の蓮根歩道橋

https://ux.nu/50lZL デザイン事務所で長年共に歩んだ池上和子さんは「病院のロビーなどの空間デザインに携わったことで、『お年寄りらにやさしい』の発想を橋に持ち込んだのでしょう」と説明。全国の橋に精通する紅林章央(くればやしあきお)・都道路整備保全公社橋梁担当課長は「橋梁界の技術者ならば田中賞を一度は受賞したい」と打ち明け、蓮根歩道橋を「革命的な橋だった」と評する。

 その後も次々と橋のデザインに取り組む。首都高速湾岸線の横浜ベイブリッジ、同中央環状線のかつしかハープ橋、神奈川県横須賀市の歩道橋・ベイウォーク汐入(しおいり)など、その数は全国で約七十。デザインした橋で田中賞を受賞したのは横浜ベイブリッジなど計十九。同学会デザイン賞最優秀賞も受賞した。

カーブが特徴的な首都高中央環状線のかつしかハープ橋

カーブが特徴的な首都高中央環状線のかつしかハープ橋

岡山県では日生大橋をデザインしていました。
 多摩美大八王子キャンパスで開催される「大野美代子展」(六月二十一日〜七月七日)の副題は「ミリからキロまで」。ミリ単位のデザインからキロ単位の橋まで手掛けた大野さんのスケールを示している。